どうも、むかみです
突然ですけどジプシージャズっていう音楽をご存知でしょうか
音楽のジャンルの一つなんですけど、ジプシーというヨーロッパでの移動しながら暮らす民族の人たち(ロマとも言います)の音楽と、スウィング・ジャズを融合させた音楽です
僕は一時期、このジプシージャズにハマっていて今でも大好きなんですが、今日はそんなジプシージャズの魅力について語っていきたいと思います
ジプシージャズの音楽的な特徴
ジプシージャズの音楽的な特徴としては、全てアコースティックの楽器によるものです
100年近く前に確立したジャンルで、エレキギターというものもなく、構成としては
- アコースティックギター
- アップライト・ベース
- ヴァイオリン
主にこれらの楽器を主軸として構成されます
そしてアンプも無い時代なので、少しでも音量を稼ごうと、ジプシージャズのギタリストは厚さ3ミリもの牛骨製ピックを使用したり、なるべくブリッジ側でピッキングしたり、様々な試行錯誤を重ねてきました
そんなスタイルが現代でも継承されていて、古き良きジプシー・スウィングとして今でも親しまれています
また、バッキングギターの「ジャッジャッジャッジャ」というまるで機関車の「シュッシュッポッポッ」のようなリズムも特徴的です
ジプシージャズの開祖ジャンゴ・ラインハルト
まず、ジプシージャズを語るならこの人なしには語れません
ジャンゴ・ラインハルト(Django Reinhardt)という、ベルギー生まれのギタリストです
1910年生まれという、100年以上前に誕生した人物なんですね
タイタニック号が沈没したのが1912年だから、相当昔の人なんだというのが分かると思います
ジプシージャズを一番最初に始めたのがジャンゴ・ラインハルトと言われています
彼は若い頃、火事で大火傷を負ってしまい左手の薬指と小指に障害が残ってしまいましたが、独自の練習法によって見事にそのハンディを克服しています
まず、彼の演奏している貴重な動画があるので見てください
ほとんど人差し指と中指で演奏していますよね
この独自の演奏法により素晴らしい演奏を残したジャンゴですが、そんな彼をリスペクトしようと、普通なら小指を使うようなフレーズもあえて中指を使ってジャンゴの演奏スタイルに近づける、というギタリストもいるくらいです
すごいリスペクト精神ですよね
ジプシージャズの演奏に適したギター
ジプシージャズにおいては、セルマー・マカフェリと言われるギターがあります
本物のセルマー・マカフェリはとっくに生産終了していて、現在出回っているのはレプリカモデルなのでセルマー・マカフェリタイプと呼ばれることが多いですね
僕も1本だけ持ってました
見た感じアコギみたいな感じですが、音はアコギよりも断然太い音が出ますね
ちなみにもう売ってしまったので手元にはありませんw
ジプシージャズを演奏する上でのポイント
ジプシージャズを演奏する上でのポイントを3つ挙げていきます
- リズムギターは上からジャッと素早く振り抜く
- 弦移動は全てダウンピッキング
- ピッキング位置はブリッジ寄り
①リズムギターは上からジャッと素早く振り抜く
先ほどの動画でもあったように、リズムギターは「ジャッジャッジャッジャッ」という一定のリズムを刻んでいます
スウィングなので慣れないとリズムの取り方が難しいかもしれませんが、音源を聴いているとなんとなく掴めてくるかと思います
で、演奏のポイントは右手のストロークを素早く振り抜くことです
このスピードが遅いと「ジャーンジャーンジャーンジャーン」と歯切れが悪く聴こえてしまうので、まずは右手の動きに注意してみましょう
②弦移動後の最初は全てダウンピッキング
ソロを弾く際、弦移動後の最初は全てダウンピッキングで弾きます
理由はアコースティックギターのため、少しでも音量を稼ぐためです
ピッキングにはいくつか種類がありますが
- ダウンピッキング
- アップピッキング
- オルタネイトピッキング
- エコノミーピッキング
- スウィープピッキング
など色々あって、状況によって使い分けることが多いと思います
でもジプシージャズにおいては弦移動時の最初の音は常にダウンピッキングです
例えば3弦から1弦に移る時、3弦をダウンピッキングで弾いたとします
そうすると、次に1弦を弾くのはアップピッキングから弾くのが弾きやすいと思います
間に2弦を挟んでいますからね
ですがこれもダウンピッキングから弾きます
最初は慣れないと思いますが、これがジプシースタイルなのだそうです
もちろん、型にハマらず独自のやり方を編み出すのも良いと思いますし、どんどんやるべきだとも思っています
「これはこうしないとダメ」という固定観念はあまりいい結果を生まないと思いますからね
③ピッキング位置はブリッジ寄り
先ほど少し触れましたが、ピッキングの位置はブリッジ寄りで弾きます
理由はブリッジ寄りでピッキングすると音量が稼げるからです
ただ、エレキギターも弾くという人はミュートしながら弾く人もいると思うのでこの辺はあまりこだわらない人も多いようです
僕も右手の位置はいつもエレキを弾く時と同じ位置で弾いていました
ジプシージャズのおすすめアーティスト
ではここからはジプシージャズのおすすめアーティストを紹介していきます
ジャンゴ・ラインハルト
ジプシージャズの開祖にして神様的な存在です
そしてこの【Minor Swing】という曲もジプシージャズでは定番の名曲です
コード進行もかなり簡単でとっつきやすいので最初はこの曲から初めてみると良いと思います
【Minor Swing】にはいろんなバージョンがあるので、自分好みのバージョンを探してみるのもいいかもしれませんね
ローゼンバーグ・トリオ
ローゼンバーグ・トリオはギター2、ベース1で構成されたトリオです
そのテクニックの高さには脱帽ですね
僕もライブ版のCDを結構聴いてましたが、めちゃくちゃ弾きまくってます
ほんとに最低限の人数でやってるのにここまで表現できるのはすごいです
まずはこのライブ版のCDを聴いてみて欲しいです
チャボロ・シュミット
ジャンゴ・ラインハルトの正当な後継者と名高いチャボロ・シュミットです
現代のジプシージャズギタリストは、様々な現代的要素を融合させて新しい音楽を模索するギタリストが多いですが、チャボロ・シュミットは最も古き良きジプシージャズに忠実なギタリストと言えると思います
ジプシージャズのおすすめ教則DVD
ジプシージャズを練習する際は、法田勇虫さんの教則DVDがお勧めです
僕もこのDVDを見てずっと練習していました
タブ譜もしっかり付属しているので安心ですし、例題曲がカッコいいので真似して弾くだけでも気持ち良いです
こちらの動画だと、2分55秒あたりから始まるフレーズがめっちゃ好きですね
タブ譜見ながら練習して悦に入ってましたw
まとめ
今回はジプシージャズの魅力について書いてみました
その温かみのあるアコースティックな音楽は、聴いていて癒されますね
コーヒーを飲みながらゆったりと聴きたい音楽ベスト1です
今まであまり聴く機会がなかった人も、これを機にぜひジプシージャズの世界に入ってみてはいかがでしょうか