いつもは主にギター関連の記事を書いている僕ですが、実は下手の横好きでピアノも弾いてたりします
ちなみによく弾くのは久石譲さんの「あの夏へ」です
ジブリ映画「千と千尋の神隠し」でオープニングに使われてますね
ハクが千尋におむすびを食べさせるシーンでも使われていますが、もうその曲ばっかやってます
どんだけおむすび食わせるんだよと・・・もう親よりも千尋が豚になっちゃうよ
「ううん、ここにはいない。だって豚は私だから!!!」って軽くホラーだわ
さておき、ギターとピアノは共に和音(コード)を鳴らせる楽器で作曲や弾き語りに用いられ、また非常にポピュラーな楽器でもあります
今回はギターとピアノ、両方を演奏する僕がそれぞれの良いところを比較していきます
それぞれのメリットを一覧に表すとこんな感じです▼
- 移調が簡単にできる
- 微妙な音の変化を表現できる
- ピアノに比べ持ち運びが容易
- ヴォイシングの自由度が高い
- ギターほど訓練しなくても音は出せる
- 音を伸ばしながら弾くのが簡単
ギターのメリット
ギターは見ての通り弦を弾いて音を出します
撥弦楽器(はつげんがっき)と言います
ギターの良いところは、以前『ギターを始めるか悩んでいる人向けに改めてギターの良いところを羅列してみた』という記事に書いたので、こちらも合わせてどうぞ
ピアノと比較した場合のギターのメリットは以下の3点です
- 移調が簡単にできる
- 微妙な音の変化を表現できる
- ピアノに比べ持ち運びが容易
①移調が簡単にできる
移調(いちょう)とはキーをずらすことです
カラオケとかでキーの上げ下げとかありますよね。あれと同じです
ギターの場合、例えばCとGのコードを鳴らしているとして、半音キーを上げたいとします
その場合、カポタストという道具を1フレットに挟んだ状態でコードを押さえるとキーを半音上げることができます
たったこれだけのことで、移調ができます
指の形を一切変えないで移調ができるのはギターの最大の強みと言っても良いですね
でもこれがピアノになると結構大変なんです
ピアノの場合、黒鍵というものが絡んでくるのでギターほど簡単に移調はできないんです
ではここから半音上げて弾くとしましょう
このように、白鍵だけで済んでいたものが黒鍵が絡んでくると弾きづらくなってきます
ピアノでコードを演奏する場合はコードの構成音(コードトーンと言います)をしっかり把握しておかないとコードが押さえられないので、ちょっとした勉強が必要になってきます
その点ギターはコードの形さえ覚えておいて、それを左右にずらせばいろんなコードを弾けます
先ほどのカポタストの時のようにローコードと言われる開放弦(何も押さえない状態で弦を鳴らすこと)を交えたコードの形の場合、カポタストを挟んで同じコードの形で弾けば移調ができます
②微妙な音の変化を表現できる
ギターにはチョーキング(海外ではベンドとも言います)やヴィブラートという弦を上げ下げして音程を変化させるテクニックがあります
半音分だけ変化させたり、全音分変化させたり、その表現の幅は様々です
演奏者によって「このギタリストのチョーキングは泣ける」「この人のヴィブラートは叙情的だ」などという会話が成り立つ世界です
また、ブルースというジャンルではよくクオーターチョーキングという変化してるんだかしてないんだか分からない気だるい感じを表現するテクニックが頻繁に使われます
この表現は鍵盤楽器であるピアノにはできないギターならではの利点ですね
③ピアノに比べて持ち運びが容易
持ち運びの楽さもギターに軍配が上がりますね
ピアノなんて軽く持ち運べるような代物ではないですよねw
アップライトピアノだと200キロ以上しますもんね
キーボードだとしてもキーボードスタンドも必要になってくるので、キーボードと合わせると結構な荷物になります
ギターの場合、アコギであれば一本持ち運ぶだけで良いので楽です
弾き語りでギターがよく用いられるのはこういう手軽さもあるからだと思います
もちろん、エレキギターでアンプとかキャビネットとか持ち運ぶのであればこの限りではありませんがw
ピアノのメリット
ピアノは鍵盤楽器(けんばんがっき)で、数ある鍵盤楽器の中でも最もポピュラーな楽器です
内部の弦をハンマーで叩いて音を出す構造になっています
ピアノのメリットは次の3点です
- ヴォイシングの自由度が高い
- ギターほど訓練しなくても音は出せる
- 音を伸ばしながら弾くのが簡単
①ヴォイシングの自由度が高い
ヴォイシングとは、音の並び方を意味します
例えば、CMaj7というコードを押さえてみます
コード構成音はド・ミ・ソ・シですが、シドミソでもソシドミでも同じCMaj7です
今回はソ・シ・ド・ミで押さえてみます
これなら簡単に押さえられます
ではギターで同じ音を出してみましょう
これも同じ音域でソ・シ・ド・ミと押さえています
かなり指を開かないと押さえられないのが分かると思います
ちょっとだけ理論的な話をすると、これはクローズドヴォイシングと言う押さえ方なんですが、ギターはこのクローズドヴォイシングという押さえ方が苦手なんです
構造上このように指を大きく開かざるを得ないんですね
でもピアノの場合は先ほどのように手をチョイっとやれば簡単に押さえられます
ヴォイシングの自由度の高さがピアノの最大の利点と言っても良いですね
どんな音の並びでも自由自在にコントロールできますから、あらゆる音の組み合わせを楽しむことができます
Cコードのド・ミ・ソを押さえるにしても
ド・ソ・ド・ミ・ソと押さえても良いし、ド・ド・ミ・ソ・ドと押さえても良いです
この自由さはギターにはない利点ですね
②ギターほど訓練しなくても音は出せる
ギターにはないピアノの良いところとして、すぐに音が出せるという点です
ギターの場合、指の先端の皮が厚くなってないとすぐに皮がむけて痛くなってしまいます
もちろん弾いていくうちに指の皮が厚くなってきて痛みを感じなくなってくるのですが綺麗に音を出すのに時間がかかります
その点、ピアノは鍵盤を押せば音が出るのが良いですね
「ピアノは猫でも弾ける楽器」と言われてるくらいで、ネットでもよく猫にピアノを弾かせてる動画とかあります(かわE)
もちろんただ音を出すだけでなく、曲として聴かせるにはギター同様、練習が必要ではありますがとりあえずすぐに音が出せる、というのは単純に楽しいですよね
カエルの歌を弾こうと思ったらピアノだとすぐできますがギターだと単音をしっかり鳴らす技術がないと難しいですからね
「すぐに音楽の楽しさを実感できる」これはギターにはないピアノならではの利点だと思います
③音を伸ばしながら弾くのが簡単
ピアノにはダンパーペダルという音を伸ばすためのペダルが足元にあります
これを使うことで、前に弾いた音を伸ばしながら次の音を鳴らすことが簡単にできます
この音を伸ばしながら次の音を鳴らすというのは、ギターではなかなか難しいんです
ピアノは足でペダルを踏んでれば音は伸びますが、ギターはフレットを押さえ続けなければ音は伸びませんし、鳴らしている弦に少しでも指が触れてしまうと音が消えてしまいます
開放弦(フレットを押さえない状態で弦を鳴らす)をうまく使いながら音を伸ばすという方法もありますが、鳴らせる音にどうしても制限がかかってしまいますし、ちょっとした技術が必要になってきます
ピアノであれば音を伸ばしたり止めたり多彩な表現が可能になるので、この表現力はメリットと言えます
まとめ:ギターとピアノ双方の良いところを生かしていこう
ギターとピアノそれぞれのメリットをもう一度まとめます
- 移調が簡単にできる
- 微妙な音の変化を表現できる
- ピアノに比べ持ち運びが容易
- ヴォイシングの自由度が高い
- ギターほど訓練しなくても音は出せる
- 音を伸ばしながら弾くのが簡単
両者の良いところをそれぞれ使い分けていきたいですね
どちらも音楽を楽しむために最初の楽器としてふさわしいと思うので、気になった方は是非一度楽器を手にとって音を鳴らしてみてください