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最高のブルースギタリスト【Stevie Ray Vaughan】(スティーヴィー・レイ・ヴォーン)の魅力を語ります

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むかみです

僕はギターが大好きで、毎日弾いて楽しんでいます

そして、多くのギターヒーロー達に憧れてきて、今も憧れ続けています

その中で、僕の中で最も影響を与えたのが【Stevie Ray Vaughan】(スティーヴィー・レイ・ヴォーン)というギタリストです

彼がどんなギタリストで、なぜ僕にこれほどまでの影響を与えたのか

今回はスティーヴィーの魅力を余すことなく伝えていきます

Contents
  1. スティーヴィー・レイ・ヴォーンとはどんなギタリストなのか
  2. スティーヴィー・レイ・ヴォーンの経歴
  3. スティーヴィーレイヴォーンの音の秘密
  4. スティーヴィー・レイ・ヴォーンに影響を与えたギタリスト
  5. スティーヴィー・レイ・ヴォーンの使用ギター
  6. スティーヴィー・レイ・ヴォーンの作品
  7. スティーヴィー・レイ・ヴォーンの映像作品
  8. スティーヴィー・レイ・ヴォーンの曲はAmazon Music Unlimitedで聴くことができます
  9. まとめ

スティーヴィー・レイ・ヴォーンとはどんなギタリストなのか

スティーヴィー・レイ・ヴォーンは、主に1980年代に活躍したアメリカテキサス州ダラス出身のブルースギタリストです

その誰にも真似することのできない力強く骨太なサウンドに魅了されたギタリストは数知れず・・・当然僕もその一人です

サウンドに対するこだわりも常人の比ではありません

また、性格無比なギタープレイ、卓越したギターテクニックに加え、時折見せるジャズナンバーからもセンスの良さが伺えます

一時期はドラッグに溺れ苦しんだ時期もありましたが周囲の協力も得てなんとか克服

健康も取り戻しこれから復活だ!というときに不幸にもライブ終了後のヘリコプター事故に巻き込まれ35歳という若さで世を去りました

彼の残した作品・名演は今日に至るまでジャンルを問わず多くのギタリストに愛され続けています

スティーヴィー・レイ・ヴォーンの経歴

偉大なギタリストであるスティーヴィーですが、35歳という短い生涯を終えるまでにどんな経歴があったのでしょうか

幼少時代

1954年10月3日、アメリカテキサス州ダラスにてスティーヴィーは生まれました

本名はStephen Ray Vaughan(スティーヴン・レイ・ヴォーン)

両親が音楽好きで、しょっちゅうホームパーティーをしていたことからスティーヴィーの家には常に音楽が溢れていました

そんな環境が彼を音楽好きな人間に形成していったのでしょう

そんな彼がギターを持ったきっかけは、4歳年上のお兄さん、【Jimmy Vaughan】(ジミー・ヴォーン)でした

兄に影響されて始めたギター

スティーヴィーを語る上ではお兄さんのジミーの存在は欠かせません

ジミーが12歳の頃、スポーツで怪我をしていた時に、友人から借りていたギターを弾いていると、スティーヴィーが興味を持ちました

4歳も下の弟ですから、兄のやることには興味があるのでしょう

僕も6歳下の弟がいるのでよく分かります

ジミーは年頃の男の子らしく「あっちで遊んでろよ!」とはねつけたこともあったそうですが、スティーヴィーは「やだよ。もっと見せてよ。静かにしてるからさ」と譲らなかったそうです

ジミーもまたギターの腕前に関しては非凡な才能を見せていたそうで、ギターを借りたその日のうちに3曲も自作曲を作ったそうです

しかもそれは3本しか弦の張っていないギターだったそうです。恐ろしや・・・

ジミーがコピーしたレコードをスティーヴィーも聴いてギターをコピーしていき、腕を磨いていきました

お気に入りはB.B.キングやハウリン・ウルフなどのブルースミュージシャンをはじめ、ベンチャーズやチャック・ベリーなども熱心にコピーしていたそうです

それでどんどん腕を磨いたスティーヴィーですが、ある日お兄さんのバンド仲間が家を訪ねた際、たまたまギターを弾いているのを見られてしまいます

当時12歳の少年はまだシャイですぐに演奏を止めてしまいますがバンド仲間は「もう少し弾いてごらん」といい、はじめて自分のギタープレイを褒めてくれたこととして、当時のことを強烈に覚えていたと言います

ちなみに弾いていた曲は【ジェフズブギー】というヤードバーズ時代のジェフベックの曲です

後にスーパースターになってジェフベックと一緒にツアーを巡るとはこの時は思いもよらなかったでしょうね

もちろんセッションでは思い出の曲【ジェフズブギー】を演奏したそうです

バンド活動を経て伝説のバンド【Double Trouble】を結成

スティーヴィーは中学に上がるとバンドを組み始め、高校に上がってからもなおバンド活動を続け、瞬く間に地元で有名になりました

何度もバンドの結成・解散を繰り返し、後にスティーヴィーが率いるバンド【Double Trouble】(ダブル・トラブル)の前身となるTriple Threat Revue(トリプル・スレット・レビュー)を結成

当時は女性シンガーのルー・アン・バートンがボーカルを担当し、スティーヴィーはギターに専念していました

後にバンド名を【Double Trouble】(ダブル・トラブル)に改名し、活動を続けていましたが、後にバンドメンバーの脱退により、バンドは3人体制となり、この頃からスティーヴィーがボーカルも兼任するようになります

ギターがスティーヴィー、ベースはジャッキー・ニューハウス、ドラムはクリス・レイトンです

後にベースのジャッキーは解雇されてしまうのですが、個人的にジャッキーの前にグイグイ出てくる感じのプレイがすごく好きでしたね

転機となるモントルージャズフェスティバルでのライブ

ベーシストとしてジョニー・ウィンターのバンドでベースを弾いていたトミー・シャノンを自身のバンドに迎え、新たな体制を整えたトリオは、スイスで開かれる【モントルージャズフェスティバル】というフェスに招待されます

スティーヴィー自体は乗り気でなかったようでしたが、実はここで彼らの人生が大きく変わります

ここでのライブの様子はDVD【ライブ・アット・モントルー】という作品で見ることができます

しかしそこで待っていたのは称賛ではなく、ブーイングでした

ジャズフェスティバルということで、観客は静かな音楽を期待していたのでしょう

自信満々にブルースを弾きまくるスティーヴィー達に対し、観客達は一斉に防御の姿勢に入りました

それがブーイングという形に繋がりました

映像を見ると、一部の観客はノリノリな観客も見られますが、次第にブーイングの数は増えていき、全く揺れない観客達の頭部が印象的です

結局スティーヴィー達は8曲を演奏し終え、ステージを去りますが、去り際のスティーヴィーの何か言いたげな、複雑な感情をカメラは捉えています

演奏自体は素晴らしいのですが、ジャズファンの人には彼らの音楽は激しすぎたのでしょう

ちなみにこの時のライブは1982年。後に1985年にも同じ場所でライブをします

スティーヴィーは1985年のライブ時のMCで「あの時はブーイングだったが、今ではグラミー賞受賞者だ」と語っています

見事にリベンジを果たしたライブがいっぺんに見られるので是非見て欲しいです

デヴィッド・ボウイとの出会い

フェスティバルの後、別の場所でライブをしていた際にスティーヴィー達のライブを見ていたデヴィッド・ボウイが感激して訪ねてきたそうです

デヴィッド・ボウイと言ったらスターもスター、スーパースターです

後にデヴィッド・ボウイのツアーメンバーに加わるスティーヴィーですが、やっぱり自分のバンドが良い、と言って華やかなスターの後ろでギターを弾く道よりも自分たちでオンボロトラックを走らせて好きな音楽をやる道を選ぶことになります

自分の好きな音楽を信じて突き進むその姿勢は素晴らしいですよね

メジャーデビューへ

1983年、スティーヴィー達は念願のメジャーアルバムを発売します

それが【Texas Flood】(テキサス・フラッド)です

このアルバムはブルース史に残る名盤です。一聴の価値ありです

50万枚以上も売り上げるなど好調でしたが同時に大金を得たことでドラッグにも歯止めが効かなくなっていきます

後に2枚目のアルバム【Couldn’t Stand the Weather】(テキサス・ハリケーン)も発売し、100万枚を売り上げるなど大好調

3枚目の【Soul To Soul】(ソウル・トゥ・ソウル)からはキーボードプレイヤーのリース・ワイナンスも加わり、音楽的にも幅を広げていったバンドですがこの頃にはドラッグによって体はボロボロ

1986年、スティーヴィーはついに倒れてしまいます

入院中にはエリック・クラプトンも訪ねてきてくれたそうです

同じくドラッグに苦しんだクラプトンの言葉はスティーヴィーを強く勇気付けました

そして心も体もクリーンになったスティーヴィーは4枚目のアルバム【In Step】(イン・ステップ)を発表します

まさにテキサスヒーローの復活です

不幸な事故により帰らぬ人に

悪夢は突然やってきます

1990年8月27日早朝、スティーヴィーが乗っていたヘリコプターが墜落し、そのまま帰らぬ人になってしまいます

事故はエリック・クラプトンやバディ・ガイといったブルースマンや、お兄さんのジミーとのコンサートを行った日の帰りに起きました

事故の約20日後には、ジミーとの共作アルバム【Family Style】(ファミリー・スタイル)の発売を控えていました

そして兄弟の初めての共同作品はこれまで二人が成し遂げられなかったアルバムチャートトップ10入りを果たしました

自分を慕い続けてきた弟が突然いなくなる・・・

ジミーがどれほど辛かったか想像もつきません

しかしスティーヴィーが遺した作品、名演は未来永劫伝説として語り継がれていくでしょう

スティーヴィーレイヴォーンの音の秘密

スティーヴィー・レイ・ヴォーンの音を言葉で表現するなら、ワイルドかつ骨太でラウドな音と表現すべきでしょうか

特に初期の頃は荒々しさが目立ちます

デビュー前の音が分かるのはライブアルバム【In The Beginning】(イン・ザ・ビギニング)でしょうかね

荒々しくもこの頃からスティーヴィーのスタイルはすでに完成されています

この初期の音の方が好みだ、というファンも多いですし、僕もその一人です

フレットはベース用のフレットに打ちかえてある

スティーヴィーはギターのフレットをベース用に交換していたそうです

発想がすごいですよね

ラウドな音を出したいからベース用に変えるなんて、思いつかないし実行にまで移すのはすごいですよね

また、スティーヴィーはめちゃくちゃ手がデカいのでそれもベース用フレットに交換した理由の一つだそうです

「デカい手にはデカいフレットというわけさ笑」というアメリカンジョーク的な発言も残しています

弦は0.013から始まる太い弦

スティーヴィーの特徴として、その使用弦の太さが挙げられます

彼は1弦が0.013から始まる太い弦を使用していました

一時期は0.018から始まる弦を使ってたこともあるんだとか

それでもなんとかチョーキングできてたというんだから、強靭的ですよね

チューニングは全弦半音下げ

スティーヴィーはチューニングを全弦半音下げています

これは半音下げることで弦の張力を弱めて少しでも弾きやすいようにとのことなのでしょうか

彼のアイドルであったジミ・ヘンドリックスも半音下げチューニングを使用していましたからその影響もあったのかも知れませんね

実は僕も昔スティーヴィーを真似て0.013から始まる弦を使用していました

それもレギュラーチューニングで。まあ弾けませんよね笑

でも当時はそれで弾けた気になっていました。若いですね

神経質かというほどコントロールノブを調整する

ライブ映像を見ると分かりますが、スティーヴィーはライブ中やたらとコントロールノブをいじっています

彼によると「ピッキングがワイルドだから当たってしまって、それを元に戻しているだけさ笑」とのこと

アメリカンジョークですねえw

でもライブの映像を見ているとしょっちゅういじっているので、音に対するこだわりも相当強いんだと思います

ピックはティアドロップの丸い方を使う

スティーヴィーはティアドロップのピックを使っていましたが、尖っている方でなく丸まっている方を使っていました

フレーズによって角度も変えており、ワイルドなピッキングをしたかと思いきや繊細なピッキングもこなします

音に対する探究心は物凄いですね。見習いたいです

ブライアン・セッツァーによる証言

ここで僕が好きな話を紹介します

ブライアン・セッツァーというこれまた僕が大好きなギタリストがスティーヴィーと共演した時の話です

ブライアンは【ストレイ・キャッツ】というバンドでスティーヴィーと対バンしていましたが、スティーヴィーのライブを脇から見ていたらスティーヴィーから呼びつけられて「弾いてみろよ!」と言われたそうです

ブライアンは歓喜しました

「やったぜ!これでスティーヴィーの音の謎を解明できるぞ!」と興奮したそうです

しかしギターを鳴らしてみると自分がいつも使っているギターの音が出たそうです

ギターも、アンプも、エフェクターも、何もかもスティーヴィーと同じものを使っているのに、です

この時にブライアンは「やっぱり音を作っているのは機材なんかじゃなく、手なんだ!」ということを確信したそうです

このエピソードはあらゆるインタビューでブライアンが答えているのでよほど印象に残っているのでしょうね

素敵なエピソードです

スティーヴィー・レイ・ヴォーンに影響を与えたギタリスト

ではここでスティーヴィーに影響を与えたギタリスト達を紹介していきます

たくさんいますが、ここでは5人に絞って紹介します

ジミー・ヴォーン

言わずと知れたスティーヴィーの実のお兄さんです

彼は子供の頃からギターが上手く、地元では大スターでした

また、美形でもあったので女の子にもめちゃくちゃ人気があったそうです

スティーヴィー自身もジミーを本当によく慕っており、常に兄貴が一番だと語っていたと言います

スティーヴィーの生涯にわたっての1番のギターヒーローは、ギターを教えてくれてギターを弾くきっかけを与えてくれたお兄さんだったんでしょうね

B.B.キング

ブルース界の超大御所です

この人なしにブルースは語れません

スティーヴィーも多大なる影響を受けています

のちに二人は共演するのですが、スティーヴィー側のマネジメントの人間の計らいによってB.B.キングがスティーヴィーの前に演奏することがあったそうです

スティーヴィーは

「なぜB.B.キングが前座なんだ?」

「冗談じゃない!彼の後に演奏なんてできるわけがない!」と困惑したそうです

そしてマネジメントの人間に「もう2度とあんなマネはするな」と注意したそうです

自分がいくら売れても偉大な先人への敬意は忘れない、スティーヴィーの人柄が感じ取れるエピソードです

ロニー・マック

スティーヴィーが自分で初めて買ったアルバムがロニー・マックのアルバムだったそうです

代表曲【Wham!】を懸命にコピーし、「速弾きに関することはロニーから学んだ」と語っています

僕もスティーヴィーのバージョンですが、【Wham!】をよくコピーしました

ちなみに【ライブ・アット・エルモカンボ】というライブDVDでは、自身のファーストアルバムを発表したばかりの頃のライブが収められていて、ラストに【Wham!】を演奏するのですが

「さあ、ファーストアルバムに戻ろう。人生で初めてのね」と言ってイントロ弾き始めるのは反則です。かっこよすぎ

のちにロニーマックとも共作のアルバムも発表しています

Lonnie Mack / For Collectors Only (ロニー・マック)

ジミ・ヘンドリックス

全てのロックギタリストが知っている、と言っても過言ではない人です

スティーヴィーはジミヘンのライブパフォーマンスも取り入れただけでなく、トレモロアームの位置さえもジミヘンに影響を受けてわざわざ左利き用のパーツに交換しています

つまり通常下の方に来るはずのアームが上のほうに来ています

スティーヴィーはジミヘンの曲をよくカバーしていましたが、中でも有名なのは【Little Wing】と【Voodoo Chile(Slight Return)】ですね

スティーヴィーのリトルウィングはいくつかバージョンがあるのですが僕は【The Sky Is Crying】というアルバムに収録されているバージョンが一番好きです

また、ブードゥーチャイルドは2枚目のアルバム【Couldn’t Stand the Weather】に収録されていますが、これもよくライブで演奏しています

僕が初めてワウペダルを使って演奏したのもこの曲でした

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バディ・ガイ

ハイトーンでシャウトするのが印象的なブルースギタリストです

B.B.キングと同様、ブルースの巨匠というべき存在です

スティーヴィーも多大な影響を受けており、【Mary Had A Little Lamb】と【Leave My Girl Alone】をカバーしています

また、スティーヴィーはバディ・ガイのギターを弾かせてもらった時に、あまりに弦が細かったことから「これには弦が張ってあるのかい?笑」とアメリカンジョークをかましたというエピソードがあります

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スティーヴィー・レイ・ヴォーンの使用ギター

ここではスティーヴィーが使用していたギターについて解説していきます

①フェンダー ストラトキャスター”ナンバー・ワン”

 

最も有名であり、スティーヴィーのトレードマークでもあったのが”ナンバー・ワン”です

塗装の剥がれまくったそのギターは見るものに強烈なインパクトを与えます

1974年にテキサス州オースティンのギターショップで見つけて、当時所有していた63年製のストラトと交換して手に入れたようです

スティーヴィー自身は59年製だと言っていたようですが、実際に調べたところ63年製というのが有力だそうです

トレモロユニットは左利き用に交換されているため通常よりもアームが上に位置に来ていますね

また、太い弦を使っていたことやステージでの激しいパフォーマンスによってネックの損傷も激しく、何度か交換もされていたそうです

フレットはベース用の太いものに交換しています

また、このギターの復刻モデルも販売しており、スティーヴィーファンにはたまらない1品となっています

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②ハミルトーン”SRV”


スティーヴィー自身が「メイン」と呼んでいたカスタムモデルのギターです

これは【ZZ Top】のギタリストであるビリー・ギボンズからプレゼントされたもののようで、ネックは通常よりも長いロングスケールです

フレットはベース用でネックも太めというまさに手のでかいスティーヴィー仕様のギターに仕上がっています

ちなみにビリー・ギボンズは来日時のインタビューで「スティーヴィーの音は俺のアルバムのパクリだ」という発言をしたそうですが、それをインタビュアーから又聞きしたスティーヴィーは「本当かい?なら今度言っておくよ。あんたの音は俺の兄貴のパクリだってね笑」と仲の良いのか悪いのか分からないエピソードも存在していますw

かなりお気に入りのようで、2枚目のアルバムの表題曲である【Couldn’t Stand the Weather】のMVでもその姿を確認できます

③”チャーリー”

これは実在のギターショップの店長さん、【チャーリー・ワーツ】という人によって作られたカスタムモデルです

他のギターに比べてクリアで抜けの良いトーンが特徴的です

スティーヴィーはチャーリーさんと昔から親しかったようで、チャーリーさんが亡くなった時に捧げた曲が【Life Without You】という曲です

しっとりしたバラードですが、後半のギターソロの叫びはチャーリーさんの死を悼むかのようで、圧巻です

僕はこの曲が大好きで、よくコピーしましたね

また、スティーヴィーはこの【Life Without You】を演奏するときは必ずこの”チャーリー”を使用していたそうです

よほど思い入れがあるんでしょうね

④フェンダーストラトキャスター”レニー”

レニーとは、スティーヴィーの元奥さんの名前です

ライブで【Lenny】というインスト曲を演奏する時には必ずこのギターを使っていますね

DVD【ライブ・アット・エルモカンボ】では「この曲を演奏するたびに彼女のことを思う」と語っています

僕もこの曲が大好きでよく弾きますが、最高にジャジーで弾いているとふんわりしてきますw

スティーヴィー・レイ・ヴォーンの作品

ここからはスティーヴィーが発表した作品について解説していきます

①Texas Flood(1983年)

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1枚目のメジャーアルバムで、間違いなく名盤です

僕も新しくスティーヴィーを聴き始める人にはとりあえずこのアルバムから勧めます

のちにライブでの定番曲もふんだんに含まれています

3曲目のライブで必ず演奏するスローブルース【Texas Flood】はブルースのお手本のようなフレーズがふんだんに盛り込まれています

コピーするとブルースの勉強になりますよ

5曲め【Testify】からの6曲目【Rude Mood】の流れはやばいです(語彙力

ラストには【Lenny】も収録されています

②Couldn’t Stand the Weather(1984年)

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2枚目のメジャーアルバムです

1曲目の【Scuttle Buttin’】は、ライブでのオープニングナンバーによく用いられました

弦飛ばしのフレーズが多く、また速いのでコピーする際は落ち着いて1音1音練習していきましょう

2曲目のアルバム表題曲【Couldn’t Stand the Weather】ではお兄さんのジミーがバッキングギターを演奏しています

4曲目【Voodoo Chile(Slight Return)】はジミ・ヘンドリックスのカバー

スティーヴィーがまるで自分の曲かのように得意としていた曲です

ワウペダルをふんだんに使っていますね

7曲目の【Honey Bee】は、軽快なオールディーズっぽい曲で、弾いていて気持ちがいいですね

この曲はスティーヴィーの曲の中では難易度もそれほど高くはないので入門曲としてもふさわしいと思います

③Soul To Soul(1985年)

3枚目のメジャーアルバムです

1曲目の【Say What!ワウペダルを2つ繋げてガムテープで固定して踏むという荒技を披露しています

発想が非凡ですよね

インスト曲ですが曲中に「Soul to soul!!』とボーカルが入る部分がありますがライブでは普段歌わない他のメンバーがコーラスで参加します

9曲目の【Come On(Part Ⅲ)】でのギターソロは必聴ですね。かっこ良すぎです

10曲目には僕の大好きな曲【Life Without You】が収録されています

バッキングギターに必要な要素がふんだんに盛り込まれている曲なので是非ともコピーしてみて欲しいです

また、スティーヴィーの曲にしては珍しくフェードアウトで終わっている曲なのでそこも印象的ですね

④Live Alive(1986年)

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こちらはライブアルバムになっています

4曲目の【Mary Had A Little Lamb】は、キーボードが加わったことで間奏も今までとは違ったパフォーマンスです

カッティングフレーズをこれでもかと繰り返していますね

5曲目の【Superstition】はスティーヴィー・ワンダーの曲ですが、これも珠玉のカバーに仕上げています

このカバーは収録されているアルバムが少ないので貴重と言えますね

ギターソロも弾きまくっています

⑤In Step(1989年)

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4枚目のメジャーアルバムです

ドラッグから立ち直り、フレッシュな状態で戻ってきたスティーヴィーの作品は軽快な曲が多い印象です

1曲目の【The House Is Rocki’n】はロックンロールのお手本というべき曲

ヴォーカルもノリに乗っていますね

キーボードソロも軽快でリズミカルなソロを聴かせてくれます

難易度自体はそれほど高くはありませんが、バッキングの時には指を大きく開く必要があります

僕が敬愛するブライアン・セッツァーも、自身のオーケストラでこの曲をカバーしています

2曲目の【Crossfire】は、冒頭のリフが印象的な曲で、スティーヴィー以外のメンバーが作曲したという珍しい曲

もちろんスティーヴィーのギタープレイも健在です

いつものようにギターを弾きながらでなく、合いの手でギターを弾くその様はB.B.キングを彷彿とさせます

6曲目の【Travis Walk】はインスト曲で単音でのフレーズが常に弾かれていて、ギターの休む暇を一切与えてくれませんw

僕もコピーしましたが、正確に弾ききるには相当の練習が必要だと思います

10曲目の【Riviera Paradise】は壮大なジャズナンバーで再生時間は9分にも及ぶ大作です

それで聴き手を全く飽きさせないフレージングを生み出すスティーヴィーの懐の深さには感銘を受けます

⑥Family Style(1990年)

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スティーヴィーの死後約20日後に発売されたお兄さんのジミーとの共作です

作風としては、どちらかというとジミーの得意とするソウルをベースにした曲が揃っています

1曲目の【Hard To Be】では軽快なブラスセクションをバックに気持ちよくギターを弾いているスティーヴィーが想像できますね

ボーカルもずっとジミーと一緒に歌っていて、非常にリラックスして弾いている印象です

6曲目の【Long Way From Home】は軽快でリズミカルな曲が並ぶこのアルバムの中では一番激しい曲ですね

ギターソロもバチバチに弾きまくっています

7曲目の【Tick Tock】はライブでのエンディングに聴きたいソウルナンバー

バックの女性コーラスもいい味出しています

激しいギタープレイこそないですが、スティーヴィーの違う1面を見れたような曲です

「チックタック、チックタック、チックタックピーポー」と思わず口ずさみたくなりますね

僕がこのアルバムの中で1番好きな曲です

⑦The Sky Is Crying(1991年)

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スティーヴィーの死後、お兄さんのジミーがスティーヴィーの生前の音源をまとめて発表した作品です

2曲目の表題曲【The Sky Is Crying】はスライドギターで有名なエルモア・ジェームズのカバーです

スティーヴィーが最も得意とするスローブルースですが、それでいてフレーズひとつひとつに音の伸ばし方やヴィヴラートの掛け方に違いを持たせ、聴き手を飽きさせません

4曲目の【Little Wing】は有名なジミ・ヘンドリックスのカバーです

この曲は様々なアーティストにカバーされていますが、オリジナルに次いで有名なのはスティーヴィーのバージョンではないでしょうか

元々は3分足らずの曲ですがスティーヴィーはインストにした上で6分超えの大作に仕上げています

コピーするのは至難の業でしょうね

5曲目の【Wham!】はロニーマックのカバーです

スティーヴィーが初めて買ったのがロニーマックの【Wham!】だったそうですから、思い出深い曲でしょうね

僕もこの曲が大好きで、めちゃくちゃコピーしました

演奏のポイントは、イントロのコード弾きの際に6弦の開放弦をしっかり鳴らすことと、メインリフの時は押弦していない指でしっかりと不要な弦が鳴らないようにミュートし、右手のストロークをワイルドに振り抜くことです

ギターを弾く上でいかに押弦していない指が大事かを分からせてくれる曲です

難易度は高めですが挑戦する価値はありますよ

10曲目の【Life By The Drop】は珍しいアコースティックギターによる弾き語り曲です

12弦ギターを使っているようですね

ボーカルも哀愁漂う最高の曲に仕上がっています

⑧In The Beginning(1992年)

1980年のデビュー前のライブアルバムです

この頃はミドルネームの”レイ”をまだ名乗っていませんね。スティーヴィー・ヴォーン名義です

この頃はベーシストがジャッキー・ニューハウスだったのですが、個人的にはスティーヴィーの引き立てに徹するトミー・シャノンよりもグイグイ前に来る感じのジャッキーのプレイが好みです

1曲目の【In The Open】はフレディ・キングのカバーですが初っ端からぶっ飛ばしてます

イントロが始まるや否や、歓声がわっと上がっていますが、この頃から大人気だったのでしょうね

4曲目の【All Your Love(I Miss Loving)】はオーティス・ラッシュのカバーですが、もともとダブル・トラブルというバンド名はオーティス・ラッシュの曲名から取ったというのは有名な話です

8曲目の【Shake For Me】はしゃがれた声が特徴的なブルースシンガー、ハウリン・ウルフのカバーです

ベースも軽快に動きまくっていますね

僕はこの曲が大好きでコピーもしましたがスコアもないので熱心に耳コピをしましたね

是非映像でも見てみたかった作品です

デビュー前の音源ですが、個人的に大好きなライブアルバムです

⑨Live At Carnegie Hall(1997年)

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1984年のニューヨーク・カーネギーホールでのライブを収めた作品です

ライブが行われたのは1984年10月4日で、スティーヴィーの30歳の誕生日の翌日です

オープニングでスティーヴィー達を紹介するのは伝説の名プロデューサーであるジョン・ハモンドです。スティーヴィー達の1枚目のメジャーアルバムのプロデューサーでもあります

「Stevie Ray Vaughan!」と紹介して観客達が一斉に湧き上がり、名曲【Scuttle Butti’n】のイントロのリフが聴こえたらもうやばいですね。鳥肌もんです

このライブではカバーが多くを占めますが、スティーヴィーは偉大な先人達にこのコンサートを捧げようと考えていたようで、お兄さんのジミーとセットリストを相談して決めたそうです

7曲目の【Letter To My Girlfriend】と10曲目の【The Things That A Used To Do】は、32歳で亡くなったギター・スリムに捧げ、11曲目の【C.O.D】はアルバート・キングに捧げ、12曲目の【Iced Over】はアルバート・コリンズに捧げています

10曲目の【The Things That A Used To Do】ではお兄さんのジミと共演しています

曲が終わると兄のことを笑いながら「バッドボーイ!」と紹介しています

そしてこのライブには両親も招待されていました

11曲目の【C.O.D】では昔バンドのブッキングで世話になったアンジェラ・ストレーリという旧友の女性がボーカルを担当しています

そのパワフルな声量にはただただ圧倒されますね

このライブアルバムはただのライブを収めただけでない、本当にいろんな人の思いが詰まっている最高のライブアルバムです

ジャケットに納められているライブ出演者達の顔を見るとこのライブが一際特別なことだったのは想像に難くないでしょう

衣装も格式高いカーネギーホールらしく華やかなものになっています

このアルバムはいつ聴いても色あせることはありません。最高です

⑩S.R.V(2000年)

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こちらは3枚組のCDと1枚のDVDと72ページものブックレットがセットになったボックスセットです

このアルバムでしか聴けない曲、バージョンも多数存在しています

ファンなら必聴レベルの作品となっています

僕もかなり聴きましたね

ディスク1の【Love Struck Baby】はこのバージョンが一番好きですね

よく一人でこの曲に合わせてライブパフォーマンスも一緒に真似してましたねw

ディスク2ではライブ版の【Little Wing】が聴けます

ディスク3ではアコギでのプレイも聴けるので是非聴いてみて欲しいですね

スティーヴィー・レイ・ヴォーンの映像作品

ここではスティーヴィーの映像作品について解説していきます

①Live At Elmocambo(1991年)

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スティーヴィーファンの中ではこの作品が一番好きという人も多いです

カナダのトロントでのライブを収録した作品になっています

1曲目の【Testify】ではどういう歩き方をしているんでしょうか

僕も真似したことがありますが、全然できなかったです笑

10曲目の【Third Stone From The Sun】はジミ・ヘンドリックスのカバーですが、圧巻のライブパフォーマンスを見せてくれます

さすがに”ナンバー・ワン”がかわいそうに見えてきますね笑

ギターのハウリングが叫び声に聴こえてきます

でもプレイヤーとギターの信頼関係がないとここまでのプレイはできないでしょうね

②Live At Montreux 1982&1985(2004年)

1982年と1985年のモントルージャズフェスティバルに出演したときの様子を収めた作品です

1982年では自信満々にフレディ・キングのカバー【Hide Away】から弾き始めますが、観客からは次第にブーイングが起きます

ジャズフェスティバルには彼らの音楽は激しすぎたのでしょうか

7曲目には【Give Me Back My Wig】でスライドギターを披露しています

「俺のカツラを返せよ!」なんてすごい曲名ですよね笑

収録されているアルバムも少ない曲なので必見です

8曲目はアルバート・コリンズのカバー【Collin’s Shuffle】です

圧巻のパフォーマンスを見せますが、去り際に見せたスティーヴィーの表情は何を思ったのでしょうか

しかし3年後の1985年にはグラミー賞を受賞して再び同じステージに立ち、見事にリベンジを果たしています

ちなみに1985年のライブが始まる前、ベースのトミーシャノンがスティーヴィーに何か話しかけていますが、聴こえないのかスティーヴィーはガン無視してます笑

そのときのトミーの真顔が強烈に印象に残っていますね笑

11曲目では【Life Without You】を演奏していますが、曲の途中でギターを”ナンバー・ワン”から”チャーリー”に持ち替えているんですよね

どういうタイミングで持ち替えたのか、編集の力が上手いのか不思議でなりません

そんな不思議な場面も見どころの一つといえるでしょう

スティーヴィー・レイ・ヴォーンの曲はAmazon Music Unlimitedで聴くことができます

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当然今回紹介したスティーヴィー・レイ・ヴォーンの曲も配信されていて、他の曲もたくさん聴けます

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まとめ

気付けば14,000文字を超えていましたね

僕の普段の記事の6倍の文章量ですw

でもまあ、本当に好きなので書いてて楽しかったです

数々の感動を生み出してくれたスティーヴィー・レイ・ヴォーン

彼の残した活躍はこれからも未来永劫語り継がれていくことでしょう

僕もいつまでもスティーヴィーに憧れ続けるギターキッズでいたいですね